STYLING WITH:Dr.Pay / 満州アヘンスクワッド

MEQRI JOURNAL・ディレクターのLeiが、様々なシーンで活躍するキーパーソンに、MEQRIのアイテムを使ってそれぞれの個性を活かしたスタイリングをしていただく企画「STYLING WITH」。

今回はトラックメーカーのDr.Payさんにご参加いただきました。

Lei:自己紹介をお願いします!

Dr.Pay:Dr.Payです!24歳です。普段はトラックメーカー、ダンサー、DJをやっています。


Lei:今日はMEQRIの商品から好きなアイテムを選んで私物でスタイリングをしてもらっているけど、今日のスタイリングで注目して欲しいところやテーマはある?

Dr.Pay:注目して欲しいところは下駄!最近普段着として甚平と下駄を身に付けるのにハマっているんだけど、やっぱり日本の気候に合うからめっちゃ快適!最近はDJも甚平姿で回してる。日本人としてもっとみんなに身に付けて欲しい、オススメアイテムです(笑)

Lei:『満州アヘンスクワッド』の「Tee 阿片煙膏」を選んでくれた理由は?アイテムの気に入っているポイントなども教えて。

Dr.Pay:友達でもあり、自身のレーベルプロデューサーでもあるPERIMETRON・西岡将太郎がデザインしてくれたお気に入りのタトゥーがあるんだけど、Tシャツのデザインもそのタトゥーっぽさがあって、シンパシーを感じてこのアイテムを選んだ!

左:タトゥーデザイン

Lei:そもそもどういうスタイルが好き?

Dr.Pay:DJしたり、箱に遊びに行くことが多いから、踊れることを意識した緩めの動きやすいスタイリングが好き!

Lei:人生で影響を受けた人やカルチャーはありますか?

Dr.Pay:マイケル・ジャクソンかな。マイケル・ジャクソンが亡くなったニュースを見たときに、彼のかっこよさに気づいて、憧れてダンスを始めた。


Lei:昔、Dr.Payがマイケル・ジャクソンを踊ってる動画がバズってたよね?

Dr.Pay:あったね〜(笑)。高校の卒業式で卒業証を受け取る時、名前を呼ばれて「ポゥ!」って返事してムーンウォークしたら、誰かが「マイケル・ジャクソンの卒業式」っていうタイトルで勝手にSNSに投稿しててそれがバズってた(笑)


Lei:Dr.Payはダンスからスタートしたんだね。そこからどうやってトラックメイクに辿り着いたの?

Dr.Pay:ダンスがきっかけで音楽も好きになって、中学でコピーバンドを始めたんだよね。最初はギターをしてたんだけど、Red Hot Chili Peppersのメンバー・フリーのスラップに憧れていたタイミングでバンドのベースが脱退して、ベースも弾くようになったんだ。そこからずっとバンドをやっていたんだけど、学校でヒップホップが流行り出して、機械で色んな音を操れるところにすごく惹かれたんだよね。そこから「一人でバンドできちゃうじゃん!」ってのめり込むようになったのがトラックメイクの始まり。


でも結局、トラックも一人じゃなくて、みんなで作り上げた方がいいなと今は思うけどね。

Lei:ヒップホップがトラックメイクを始めたきっかけみたいだけど、Dr.Payの音楽はヒップホップというよりテクノやハウスのジャンルだと思うの。どうしてそこから今のスタイルに変わったの?

Dr.Pay:最初にハウステクノの魅力を教えてくれたのはPERIMETRON・西岡将太郎なんだよね。よく色んな音楽を聞かせてくれていたんだけど、特にGerman Briganを聞かせてもらった時は衝撃だった。そこからハウステクノを手探りで作り始めて、Dr.Payとして1st EP「THE COCKPIT」ができた。



Lei:ところでずっと気になっていたんだけど“Dr.Pay”の由来は?

Dr.Pay:“Dr”は医者じゃなくて、ジャンルとか人とか色んな要素を掛け合わせる“調合師”という意味が込められてるんだ!だから曲作りでも調合を意識して制作しているよ。

Lei:『満州アヘンスクワッド』はどうだった?

Dr.Pay:いや〜。おもしろかった。『満州アヘンスクワッド』は中国や日本を中心としたアヘンや裏社会との関係性が描かれているけど、ドラッグや裏社会ってクラブカルチャーの歴史にもきっと通づるものがあるんだろうなと思った。


Lei:『満州アヘンスクワッド』の中で印象に残っているシーンはあった?

Dr.Pay:どんな偉い人でも真阿片​を吸うとなってしまうあの表情は忘れられないよね(笑)。あとは敵キャラもすごく魅力的で印象に残ってる。それぞれ揺るがない思想があってかっこいいんだよ。

『満州アヘンスクワッド』3巻 P54、P55より引用

Lei:『満州アヘンスクワッド』の主人公の勇は、お母さんを助けられなかったことだったり、兄弟と一緒に日本に戻るためだったり、仲間のことも家族って呼んでたり...“家族”が原動力として描かれているけど、Dr.Payの音楽作る上での原動力はある?

Dr.Pay:んー。原動力というか、もうこれ(トラックメイク、ダンス、DJ)しかなかったんだよね。生きる術だった。小学校の時にジャニーズ事務所に所属したんだけど、辞めてからも囚われたりしてて、やっぱり自分にはエンタメしかできることはないという思いが原動力になったんだと思う。

Lei:漫画やアニメからインスピレーションを受けることはある?

Dr.Pay:音楽やクリエイティブは生活が基盤にあってこそ生まれるものだと思うから、漫画やアニメから曲への直接的な影響はないけど、日常に溶けこんで自分に取り込んでると思う。


Lei:日常からインスピレーションを受けているんだね。ちなみにどうやってトラックを生み出してるの?

Dr.Pay:いつもトラックを作れるわけじゃなくて、作りたくない時期もある。その間は無理に作らないで色々インプットすると、溜め込んだものをアウトプットしたい衝動に駆られて作ることが多いかな。デモを作るときはギターやベースは自分で弾いて作ったりもするよ。

Lei:自分の音楽も作っているし、他のアーティストのトラックも制作しているけど、自分の音楽と他のアーティストのトラックを作るときでそれぞれ心掛けていることや棲み分けはある?

Dr.Pay:他のアーティストのトラックを作る時は、相手のやりたいことも大事にしつつ、自分のやりたい音を“調合”するのを意識してる。あえて外部案件の方が“Dr.Pay”度を強めにしたりもする。


Lei:トラックを作った中で思い出に残るアーティストはいる?

Dr.Pay:Friday Night Plansかな。「Happy Birthday & Uu(Tepppei Edit)」を初めて聴いた時は衝撃と影響を受けたね。そこからFriday Night Plansのタイプビートを作ってみて、マネージャーに聴いてもらったことがきっかけでトラックを制作することが決まった。


Lei:大抜擢だね。Dr.Payがトラックメイクしている、Friday Night Plansの「HONDA」と「Unknown」って曲の雰囲気がガラッと違うけど制作するにあたって意識していたことは?


Dr.Pay:Friday Night Plansってメジャーな一面と、アングラな一面と、どっちの一面も混在していて。僕自身もジャニーズ事務所を経て、トラックメーカーになったキャリアとも重なることろがあった。感覚的だけれど、「HONDA」と「Unknown」みたいな曲調が全然違うトラックを作れたのはその点が大きく作用していたと思う。


Lei:新曲を楽しみにしているのだけど、リリース予定などはある?

Dr.Pay:今年中か、来年あたりにリリースを予定してるのでお楽しみに!




Dr.Pay
Instagram @dr__pay
東京を拠点に活動、24歳。ASILIS所属のアーティスト/ダンサー/プロデューサー/ DJ
Michael JacksonからJames Blakeまであらゆるジャンルから抽出した要素を実験的に組み合わせた独自の音楽を発信する。
2019年にFriday Night PlansのHONDA VEZEL CMソングのプロデュースをおこない、東京で最注目のクリエティブレーベルPERIMETRONの映像へ楽曲を提供するなど、他のアーティストとの化学反応を繰り返しながら創作し続けている。
2020年に西岡将太郎(PERIMETRON)と、シンガーソングライターのHIMIが立ち上げたレーベル”ASILIS”に所属。
HIMIとは"D.N.A"というユニットでも活動していて、"鋭児"のボーカルリスト 御厨響一とのユニット"鯱"でも活動している。
 

Lei
Instagram @leipooon
1997年、兵庫県出身。MEQRI JOURNAL ディレクター。13歳からタレントとして活動後、2022年に自身のブランド『Margarines』をスタートしデザインやディレクション全てを行う。同年、クリエイティブスタジオ『studiolab404.com』の立ち上げと共にメンバーとして加入。

 

着用アイテム
満州アヘンスクワッド Tee 阿片煙膏
着用者身長: 175cm
着用サイズ: L


©門馬司・鹿子/講談社
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