STYLING WITH:Takuma / 満州アヘンスクワッド

MEQRI JOURNAL・ディレクターのLeiが、様々なシーンで活躍するキーパーソンに、MEQRIのアイテムを使ってそれぞれの個性を活かしたスタイリングをしていただく企画「STYLING WITH」。

着用アイテム
満州アヘンスクワッド Tee 証明の銃声
Color: WHITE
Size: M/L/XL
着用サイズ: L

今回はファッションブランドのPRを務めるTakumaさんにご参加いただきました。

Lei:初めまして!自己紹介をお願いします!

Takuma:Takumaと申します。秋田県出身の24歳です。普段はファッションブランドのPRのお仕事をしてます。


Lei:今回『満州アヘンスクワッド』の新しいコレクションからお好きなアイテムを選んでいただき、私物でスタイリングをしていただきました。スタイリングのポイントを教えてください!

Takuma:上海の裏社会を仕切っている女ボス・蘭玉のTシャツなので、女ボスをイメージしてレザーコートにしています。コートを脱ぐと穴が空いているニットをレイヤードしていて、蘭玉のタトゥーが超綺麗だったので、このニットでタトゥーを表現しています。


Lei:Tシャツの下にミドルゲージのニットをレイヤードするってめっちゃオリジナル!

Takuma:冬だし、一応何か下に着ようと思ってロンTとか薄手のニットをレイヤードしてみたんだけど、なんか弱くてもっと重みが欲しかったんです。やっぱりボスだから、きつい感じとか、違和感のある感じにしたくて。だから普段だったらTシャツの下に入れないような厚みのニットを入れてみました。このMEQRIのTシャツは薄すぎないから、こういう厚みのあるアイテムを合わせやすかったです。


Lei:今日身につけているアイテムはどこで手に入れたんですか?

Takuma:今日は全部ヴィンテージです!このファーは陶芸をされているおばあちゃんが昔お召しになっていたもので、お皿を販売するついでにご自宅で売っていたものなんです。1000円で手に入れました(笑)


Lei:ファーが1000円!?すごい穴場ですね。普段からヴィンテージアイテムを着ることが多いんですか?

Takuma:多いです。新品とか古着とかの感覚がもはやないのかも。新しく買った物は、昔の物でも新品って思っちゃいます(笑)。


あとは体が大きいわりにちっちゃいサイズの服を着たり、バタバタ沢山動いたりするから服が壊れちゃうとこがよくあるんです(笑)。このコートも実はボタンが取れそうだし、欠けてるし。でもそういうのも含めて愛着が沸くし、落ち着く。自分だけのものっていう感覚になるんです!


Lei:うん。とってもわかります。Takuma君が身につけているアイテムって唯一無二なアイテムに見えますがお買い物するときに選ぶポイントはありますか?

Takuma:昔は変な物が好きでしたね。そのうえ古着だと唯一無二感が増すので、見つけた!って感覚がありました。 でも徐々に自分が中心とした選び方になってきて、これを着ることで自分がどうなるのかを想像して服を選んでいます。


Lei:そうしてオリジナリティ溢れるスタイルが確立されているんですね…! 今回「満州アヘンスクワッド Tee 証明の銃声」を選んでいただきましたが、このアイテムの気に入っているところはありますか?

Takuma:『満州アヘンスクワッド』は恐怖や絶望を描くのが本当に上手。この蘭玉なんてほぼ影なのに、なんでこんなに絶望を感じさせられるの?って思います。このシーンもただ銃を向けられているだけのシーンなんですけど、彼女がボスであり、1人でずっと戦ってきた背景が感じられるので気に入っています。


Lei:Takuma君のスタイルに影響を及ぼしたカルチャーやルーツはありますか?

Takuma:漫画やアニメ、映画ですね。上京して入ったサークルにいた人達がみんなおしゃれだったんです。当時は目立つことしか考えていなくて、奇抜な服を着ていた自分はおしゃれなみんなに喰らってしまって、目立つ服をあまり着ないようになりました。でもなんか違和感を覚えて…。そんな時に漫画やアニメ、映画をめちゃくちゃ観たんです。それからキャラクターや登場人物の服装を真似するようになって、それが1つの安心材料であり、説得材料にもなっていきました。僕の中のおしゃれが、それまではサークルに入ってる子たちだったけど、そういう軸に切り替わっていきました。


Lei:ちなみにどんな作品を参考にしていたんですか?

Takuma:映画だったら『Call Me by Your Name』とか、あとはファッションバイブルだと思っているのは『SEX AND THE CITY』。漫画だと『BLEACH』。 斬魄刀を解放したり卍解した時に姿が変わったりするんです。例えば主人公の黒崎一護が卍解して天鎖斬月になった時、普通の死覇装に比べてタイトになって、きゅっとしたシルエットになったりするのを参考にしてました。コスプレはちゃんとやらないと気が済まないからやらないけど、1回自分のフィルターを通してどうやって表現するかを考えていましたね。


Lei:漫画のキャラクターのシルエットからヒントを得るのは新しくて面白いです。

Takuma:キャラクターって生きているので、この人だったらこういうブランドを着るんじゃないかなとか考えたりします。そのキャラクターのペルソナが自分の救いになったりするんです。例えば人生が転落したキャラクターと比べて、自分が今置かれてる状況はどうだろうと考えたり、もしこの状況であのキャラクターのような思考にならなければ、僕はあの人には近づけないとか。まだ厨二病っぽい部分が残っているんだと思います(笑)


Lei:スタイリングはどうやって考えていますか?

Takuma:例えば丈とか袖が足りてない時に、ここにシャツとニットが見えたら可愛いかなとか考えています。この服はちょっとボタンが気になるから、こういう巻き方したらボタンも隠れるしいいんじゃないか、とか。

あとは最近“楽”を追求しています。僕が元々お手伝いさせていただいていた女性のエディターの方が「ユニフォームにしちゃえばいいのよ。」って言っていたんです。服を選ぶのには時間がどうしてもかかってしまうものだから。形をユニフォームとして固定化することで時間短縮になるし、ユニフォームが定着した人はかっこいいし、遊びも光るんです。


Lei:Takuma君のユニフォームはどんなスタイル?

Takuma:最近はクラシックなカチッとしたスタイルが好き。自分のクローゼットと相談してセットを何パターンか作ってますね。


Lei:『満州アヘンスクワッド』を読み出したきっかけは?

Takuma:広告で流れてきたんです。ドラマティックな作品が好きなので、弱い立場から強くなるストーリーに惹かれて読みはじめました。


Lei:読んだ感想を教えてください。

Takuma:犠牲だったり、残酷なことが交渉の材料として組み込まれていたり、マッドサイエンティックな部分もありつつ、慈悲もあって、そんなにするの?って思う部分が目を引きましたね。『満州アヘンスクワッド』の面白いところって、戦闘シーンや阿片についてより、勇達が成り上がっていくビジネスとその戦略だと個人的には感じました。


Lei:『満州アヘンスクワッド』の中で印象に残っているところはありますか?

Takuma:蘭玉の死に様のかっこよさはたまらなかったです。信頼している執事に毒で殺されかけるんだけど、あくまで自ら死んだっていうプライドを貫いて銃で自殺するんです。


『満州アヘンスクワッド』 17巻 P36、P37より引用

Lei:アニメや漫画は普段からよく観ると言っていましたが、それはいつからですか?

Takuma:幼い頃からですね。姉が本当に漫画とアニメが好きで、それさえあれば生きていけるような人だったんです。なので姉の漫画を読ませてもらってました。ボカロも好きだったので、その流れでアニメも見るようになりましたね。


Lei:人生で一番影響を受けた作品はありますか?

Takuma:えー!ちょっと待ってください…!いっぱいあって、思い入れの強い作品は『BLEACH』や『東京喰種トーキョーグール』、『進撃の巨人』。中でも『BLEACH』は長い漫画の中で全巻家に揃ってる漫画だったんです。特に19巻は黒崎一護が初めて卍解するシーンがカラーで描かれていてすごく印象に残ってます。何周も何周も読んでいるので、あの戦闘シーンが観たいから、そのシーンが載っている巻を開くこともできるぐらい読みました。


Lei:漫画やアニメをきっかけに興味を持ったことや、新たに始めたことはありますか?

Takuma:ないんですよ。漫画やアニメから受けた感動の発散方法がないのが1個の悩み。感動を放出できないんです。ただただ喰らうだけ。終わらないでという気持ちや、絵を描いたり二次創作に行けないもどかしさみたいなものすら気持ちよかったりするんです。


Lei:漫画の魅力は?

Takuma:人間が現実世界で表現し得ないものが、無限に、かつその世界の中でリアルに生まれていくというのが、素晴らしいことだと思っています。この情景、この表情、この感情が漫画家さんを通して0から生み出されて、それが絵になって、支配されていることが尊い。どんな頭を使えば、何が人生で起きれば、こんなものが生まれるんだろうって。作品を通してその人のアイディアとかすごい部分が見えるのが面白いんです。


Lei:最後に、漫画やアニメが自分にとってどんな存在かを教えてください。

Takuma:教科書的存在ですね。歪んだ感情や尖ったところ、偏屈さや理不尽さとか、色々な考えを漫画やアニメから学びました。人間として持ちうる感情が増えたし、考えることを沢山するようになりました。


Lei:ありがとうございました!


Takuma
Instagram @taakkunnnn
2000年、秋田県出身。
大学在学中にプロダクションやエディターのアシスタントの経験を経て、卒業後PR会社に就職。最近のマイブームはヤリイカ。
 

Lei
Instagram @leipooon
1997年、兵庫県出身。MEQRI JOURNAL ディレクター。13歳からタレントとして活動後、2022年に自身のブランド『Margarines』をスタートしデザインやディレクション全てを行う。同年、クリエイティブスタジオ『studiolab404.com』の立ち上げと共にメンバーとして加入。

 

©門馬司・鹿子/講談社
着用アイテム
満州アヘンスクワッド Tee 証明の銃声
¥7,260(税込)


VIEW MORE
蘭玉の冷酷さを大胆に表現したグラフィックT-Shirts。

程よい厚みで透けにくい7.1ozの肉厚な生地を採用。
繊維に空気を多く含むオープンエンド糸を採用しており、ナチュラルでザックリとした風合いが特徴の一着。

他の記事を読む
前へ 一覧へ戻る 次へ