STYLING WITH:Rikako Sakata / 寄生獣

MEQRI JOURNAL・ディレクターのLeiが、様々なシーンで活躍するキーパーソンに、MEQRIのアイテムを使ってそれぞれの個性を活かしたスタイリングをしていただく企画「STYLING WITH」。 今回は、モデル・女優として活躍される坂田梨香子さんにご参加いただきました。

Lei:今回梨香子ちゃんが漫画・アニメが好きという噂を聞きつけて、オファーさせていただいたのですが、実際いかがですか?

梨香子:めっちゃ好きです!小学生の頃は「ちゃお」や、兄の影響で「少年ジャンプ」も読んでいました。実は母親が元々漫画家志望だったので、一緒に『北斗の拳』や『クレヨンしんちゃん』などジャンル問わず色々な作品を楽しんでいましたね。漫画家さんにファンレターも出していたこともあります。

Lei:幼少期からいろんな世代やジャンルの漫画を楽しんでいたんですね。ファンレターは誰に送っていたんですか?

梨香子:『まんがみたいな恋したいっ!』の八神千歳先生とか、たまごっちの連載もあってイラストを描いてハガキを送ったこともあります。


Lei:今もお持ちの漫画はありますか?

梨香子:今、全巻家にあるのは『名探偵コナン』ですね。コレクションとしてビデオデッキの中に緻密に入れています。過去にご縁があって青山剛昌先生と一緒にコナンカフェに行ったことがあるんです!その時、大好きだと伝えてサインをいただいた思い出があります。その話を聞いた小学館の方が「週刊少年サンデー」の応募者全員サービスのコナンのページに出してくださいました!好きすぎて突き詰めないと好きってなかなか言えない性格なんですけど、好きなことは口に出して言っていくべきだと思った経験でした。

Lei:Instagramを拝見していると、映画や舞台なども沢山ご覧になってますよね。

梨香子:表現やテーマ性が強く感じられる作品が本当に好きなんです。そのような作品はジャンルに関わらず、舞台や映画、アニメ、漫画、全て見たいです!


Lei:興味を持ったきっかけはありますか?

梨香子:私、佐賀の田舎育ちなんです。地元にはエンタメが全くなくて、12歳からこの仕事を始めて東京に来た時、華やかなファッションの人やギャル達がいて、映画館もいっぱいあって、舞台が毎日のように行われていることに衝撃を受けました。 そこからかなりはまっていきました。点と点が繋がって線になって好きがどんどん広がっていくんです。例えば、アニメが実写化されたり、舞台や映画も「あ、この作品に出てたこの人が次はこんな作品に出るんだ!」ってなると、それだけで忙しいくらい(笑)


Lei:どれぐらいの頻度で見るんですか?

梨香子:ほとんど毎日何かしら見てます!でもYouTubeはあまり観ないんです。人の話より作品の方に興味があって、暇があれば何かの作品を見ていますね。

Lei:今日はMEQRIの商品から好きなアイテムを選んで、私物でスタイリングをしていただきましたが、今日のスタイリングで注目して欲しいところなどありますか?

梨香子:カジュアルなスウェットなので、もちろんパンツスタイルでも可愛いと思ったんですけど、秋冬はレディライクなムードなのでスリットが深めのスカートとロングブーツを合わせてみました!


Lei:スカートのベロア素材も秋らしくて可愛いし、ブーツもシルエットが素敵です!

梨香子:甘いアイテムがあんまり得意じゃないので、こういうカジュアルに合わせたり、辛口なスタイルにするバランス感を普段から意識しています。 ブーツは『NEBULONI E.』。ずっと買おうか悩んでいて、ようやく去年買いました!筒太で珍しいシルエットと、柔らかくて履きやすいところが気に入っています。

Lei:「寄生獣 Sweatshirt 野性」を選んでいただいた理由は?

梨香子:グレーが一番好きな色なんです。しかも霜降りなグレーでリバースウィーブなところもヴィンテージっぽくていいなと思いました。あとは背中のグラフィックの配色もこのグレーにピッタリで、インパクトがあるのに強すぎなくて使いやすそうなのが決め手でした。

Lei:『寄生獣』を初めて読んだ時のことを教えてください。

梨香子:SFホラーというか、ミステリーというか、哲学も感じるし今までにはなかったジャンルで衝撃的でした。しかもグロテスクなだけじゃなくて、ミギーが可愛いのも新しいと思いました。最近のアニメにもそのスパイスが入ってる気がしていて、偉業を成し遂げている作品だと思います。

Lei:『寄生獣』で一番感情的に揺さぶられた場面はどこですか?

梨香子:サイコパスな田宮良子がどんどん変わっていって、パラサイトなのに感情を持っていくところです。田宮良子の最後のシーンで新一が自分の母親と重ねている描写はグッとくるものがありました。


『寄生獣』8巻 P90、91より引用

Lei:『寄生獣』は人間と寄生生物との“共生“を描いている漫画だと思います。梨香子ちゃんが“共生”しているものはありますか?

梨香子:飼っている猫ですね。3匹飼っていたんですけど、そのうち1匹が去年亡くなってしまって。『寄生獣』でも描かれていますが、“死生観”って私が生きてきた中でもすごく考えているテーマなんです。自分の我が子として最初から最後を看取ることが初めてで、こんなにも喪失感があるのかとも思ったけど、落ち込みすぎずちゃんと捉えられたんです。いなくなった後でも、一緒に生活しているなって絶対的な信頼が形に見えないけどあって、これは“共生”しているなとすごく思います。

Lei:SF漫画とくくられてはいるものの、現代社会の問題について考えさせられる内容だと感じました。梨香子ちゃんは『寄生獣』を読んで何か考えさせられたことはありますか?

梨香子:現代は技術の進歩が進む反面、どんどん無機質になって、本質的な大事なことを忘れている気がします。近くにいる友達や周りの人に対しての気遣いだったり、そういう小さい社会から良くしていけたらいいなと、『寄生獣』を読むと思います。

Lei:『寄生獣』の魅力とは。

梨香子:この作品の中での正義は基本的には人間なのに、核心ついたことを人間じゃなくてパラサイトが言うところが皮肉が効いてていいなと思います。本当にそれは正義なのか?と自分に問いながら見ていました。見れば見るほど気づく点がどんどん変わってくる、視点が変わるところが魅力です。

Lei:では梨香子ちゃんのお話に戻ります。モデルとしてのキャリアも積まれていますが、ファッションのインスピレーションはどこから得ていますか?

梨香子:私とファッション哲学が近い人のInstagramやpinterestをチェックしています。ただ、誰が着ているかは興味がなくて、このファッションアイテムをどう着たいかや、 どう着ると素敵に見えるかをアイテムベースで考えています。あとはヴィンテージショップのスタイリングは面白いからチェックしています。


Lei:好きなビンテージショップはありますか?

梨香子:学芸大学にある『OOTHO』や下北沢の『atsurae vintage』や『FILM』、祐天寺の『Witty Vintage』などです!古着は誰が着たかとか、縫製とか、この年代に何があったとか、掘ると楽しくなるから好きなんです。10年付き合った家電との別れで泣いちゃうくらい物への愛着がすごく強くて、お洋服も捨てにくいんですよ。なので吟味して思い入れのあるものを買うようにしています。毎シーズン既製品を買うよりは、ビンテージを集めていく方が性に合っているんです。

Lei:やっと秋冬の気温になりましたが、今期挑戦したいスタイルや注目しているアイテムなどはありますか?

梨香子:秋冬は色味がどうしても暗くなりがちなので、カラーアイテムを取り入れていきたいです!エメラルドグリーンや明るめのブラウンが気になってます。あとは黄色ってくすんで見えたり、イメージが黄色に負けたりするから着る人を選ぶ色なんですけど、30代、40代になっても明るい黄色を着れる女性になりたいので、黄色アイテムも探してみようと思っています。

​​Lei:最後に梨香子ちゃんにとってファッションとは。

梨香子:ファッションはスタイルです。色んな服を着るのもスタイルだし、自分のイメージじゃない服は買わないのもスタイルだと思います。私は色んな自分になりたいから、その変貌をさえも楽しむスタイルを貫きたいです。

​​Lei:ありがとうございました!


坂田梨香子
Instagram @rikakosakata_official
雑誌「ラブベリー」「Seventeen」「CanCam」の専属モデルとして活躍。
現在も多くの同世代女性の支持を得て、多数のファッション誌で活躍中。
女優としても活動しており、2011年にテレビ朝日系「仮面ライダーフォーゼ」メインキャスト風城美羽役で注目を集め、近年ではNHK夜ドラ「おとなりに銀河」馬門紅葉役や「BSテレビ東京「猫カレ~少年を飼う~」新島清香役など、出演。
プライベートでは、キャンプやサウナを楽しむアクティブ派で、最近は佐賀市公認観光アンバサダー『AMBASSAGAR』のリーダーを務めるなど、活躍の幅を広げている。

 

Lei
Instagram @leipooon
1997年、兵庫県出身。MEQRI JOURNAL ディレクター。13歳からタレントとして活動後、2022年に自身のブランド『Margarines』をスタートしデザインやディレクション全てを行う。同年、クリエイティブスタジオ『studiolab404.com』の立ち上げと共にメンバーとして加入。

 

着用アイテム
寄生獣 Sweatshirt 野性
着用者身長: 170cm
着用サイズ: L


©岩明均/講談社
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