MEQRI JOURNAL・ディレクターのLeiが、様々なシーンで活躍するキーパーソンに、MEQRIのアイテムを使ってそれぞれの個性を活かしたスタイリングをしていただく企画「STYLING WITH」。
今回は、ヘアメイクアップアーティスト・美容師の木村一真さんにご参加いただきました。
Lei:今日は木村さんのヘアサロン「SKAVATI」神宮前にて撮影しました!実は私自身、ずっと木村さんにヘアカットをお願いしているんです!早速ですが自己紹介をお願いします。
木村:木村一真です。横須賀出身です。歳は内緒です(笑)
Lei:今日はMEQRIの商品から好きなアイテムを選んで、私物でスタイリングをしていただきましたが、今日のスタイリングで注目して欲しいところなどありますか?
木村:指から毛が生えていたら面白いなと思って今日の為にネイルを用意しました。髪の毛を扱う仕事なので毛を使ってネイルも含めてスタイリングしてみました。3原色のシアン・マゼンダ・イエローを中心としたカラーリングです。
Lei:すごい!こんなネイル初めてです(笑)!右手なのがミギー感あっていいですね。「寄生獣 Hoodie 食堂」を選んでいただいた理由は?
木村:『寄生獣』にしてはグロさがなくって、なんとも言えないシーンが可愛くて、気に入りました。子供が見ても怖がらなさそうなのも決め手。
Lei:そもそも『寄生獣』を好きになったのはいつ頃?
木村:中学生の頃、暇な時間にBOOKOFFで片っ端から漫画を読んでいた時に出会いました。小中学生って特にグロテスクなのが好きじゃん。『新世紀エヴァンゲリオン』も出てきて、エイリアンとかもテレビで放送されていて、見たくないけど見たいという好奇心が一番多感な時期だったんだよね。だから『寄生獣』もグロテスクだけどなんか気になる存在だった。
Lei:大人になって読むとどうですか?
木村:当時はグロテスクなところとか、戦いのシーンとか、トランスフォームがかっこよくて面白いと思っていました。大人になって読んでみると、寄生獣と共生して社会とどう折り合いをつけて生きていくのかという、孤独な人間の葛藤みたいなものは、特に現代人において響くんじゃないかなと思いました。少し変わっていたり、特質した人間が世の中とどう共生していくかを一緒に考えられるヒントになるような漫画だと思います。
Lei:木村さんが考える「理想の共生社会」とはどのようなものですか?
木村:共生という言葉がなくなる時か、お互いが相手に寄り添い続けることですかね。
Lei:印象的なシーンや好きなシーンは?
木村:頭を開いて人をパクって食べちゃうシーンかな。中学生だと考えもしない描写で結構衝撃的でした。
Lei:そんな『寄生獣』の魅力を教えてください。
木村:キャラクターの見慣れないシュールなデザインに、どこか人間味を感じる性格だったり、個性があるところが可愛くて好きです。
Lei:木村さんのお話になりますが、ヘアメイクアップアーティストや美容師は人のスタイルを作る存在かと思うのですが、スタイルを作る上で大切にしていることを教えてください。
木村:その人にとってのミギーでいることかな(笑)
Lei:どういうことですか(笑)!?
木村:その人になりきって、性格、生活、癖、全てをイメージして、その人はどういう風にしたいのかを考えるのが一つ、これがその人が“求めているもの”。もう一つはその人が“求めたいと思っているもの”を考える。“求めたいと思っているもの”ってまだ形がないから、その人自身すら想像していないことを考える。自分が想像してることをやるのは当たり前で、想像の向こう側をどう作るかを大切にしてる。
Lei:確かに、ミギーと新一の関係性に近いところがありますね。
Lei:木村さんってヘアはもちろん、ファッションもその時々のムードによってスタイルを変えてるイメージなんですが、ご自身のスタイルについてどう意識されていますか?
木村:今思えば多分意識していたんだろうけど、その時は意識してるつもりはないね。あ、でも2店舗目をオープンする時は意識した!駒場東大前のお店はスタイルを崩さず頑固にやって、こっちの神宮前のほうはオープンに色々チャレンジする場所として作ったから、自分自身も色々チャレンジしようと思ってスタイルは変えてみた。
Lei:駒場東大前にいる木村さんは和装っぽい服着てることが多くて、神宮前にいる時はタウンユースなスタイルしていますよね!
木村:そう。あっち(駒場東大前)が山なら、こっち(神宮前)は港って感じ。港は全体的に広げていく場所として柔軟に考えるように作られていて、 山は内側にぐっとスタイルを極めているので、 そのムードの違いはあります。
Lei:そんな木村さんの好きなスタイルは?
木村:ファッションだと真っ白や無地が多い。さっきの話に戻るけど、相手の気持ちになる時に余計な意識が入らないようにしていると、必然的に無地なスタイルになる。
Lei:服を買う際のこだわりはありますか?
木村:時代背景を感じるものが好きです。別に知識はないので自分の目利きの感覚でしかないんだけど、古着だったら何年代の物がいいかじゃなく、着てた人のバックグランドがいい意味で感じる物を買うのが楽しいです。あとは友達から買ったり、地方に行った時に寄ったスーパーでTシャツ買ったり、思い出と紐付けて買い物をします。地方や海外に行く時は服をあまり持っていかず、その風土に合わせて服も靴下もパンツも全部新しく買うようにしていますね。
Lei:私、このSKAVATI自体がインプット宝庫だと思っていて、ヘアサロンではあまり見ないシーズンコレクションの展示を行っていたり、毎回来る度、鏡の位置や椅子の位置は変わっているし、待っている間は木村さんが私が好きそうな雑誌や作品集や漫画を選んで出してくれるんです!しかもちゃんとツボの本で、毎回違う本。そういう節々に木村さんのこだわりが垣間見れるのですが、いかがですか?
木村:本にしてもコーヒーを出す時もそうだけど、オリジナル性のある純度の高いものを提供したいと思ってる。例えば日本の雑誌だと海外風に作られていたり、海外から影響を受けている事が多いので、海外の物を出すなどそういう点でも純度を大切にしています。
あとは席の位置を変えると店の空気も変わるので、常にフレッシュな状態な空間を意識していたり、来てくれた人に何かインプットしてもらえる空間作りを心がけています。
Lei:そんな木村さんは何からインプットしているんですか?
木村:来てくれる人からです。お客さんとか、友達とか、人からインプットや影響を受けています。
Lei:インプットが循環していますね!最後に木村さんのスタイルを一言で表すとなんでしょう!
木村:お茶目!(笑)
Lei:ありがとうございました!
木村一真
Instagram @kimura_kazuma
横須賀生まれ。趣味銭湯。
Lei
Instagram @leipooon
1997年、兵庫県出身。MEQRI JOURNAL ディレクター。13歳からタレントとして活動後、2022年に自身のブランド『Margarines』をスタートしデザインやディレクション全てを行う。同年、クリエイティブスタジオ『studiolab404.com』の立ち上げと共にメンバーとして加入。
着用アイテム
寄生獣 Hoodie 食堂
着用者身長: 169cm
着用サイズ: XL
©岩明均/講談社