MEQRI JOURNAL・ディレクターのLeiが、様々なシーンで活躍するキーパーソンに、MEQRIのアイテムを使ってそれぞれの個性を活かしたスタイリングをしていただく企画「STYLING WITH」。
着用アイテム
攻殻機動隊 Long Sleeve Tee DEEP DIVE
Color: BLACK
Size: M/L/XL
着用サイズ: XL

今回は、クリエイティブディレクターとして活躍される畠山剛さんにご参加いただきました。
Lei:初めまして!まずは自己紹介をお願いします。
剛:畠山剛です。よろしくお願いします。
Lei:現在はどのようなお仕事をされていますか?
剛:駒沢公園にあるコーヒーショップ『TONE』や『e2 gallery』というギャラリー、『Knuu』という無地のブランドなど色んなリアルな事業に携わって、立ち上げることをしています。
Lei:どのようなきっかけでスタートしたのですか?
剛:今の仕事を始めるきっかけになったのは、自分の繋がりを活かしてできることは何かを考えたことでした。自分が特別これといったものがあるわけではないので、"人"を生かした事業ができるんじゃないかと思ったんです。
まずは洋服の事業から始めました。前職がアパレルだったので、一番イメージしやすかったんです。そこからもともと興味のあった飲食の分野でタイミングや人とのご縁が重なってカフェを立ち上げることができました。ギャラリーに関しても、キュレーションを手がけてくれている人との繋がりを活かして、展開しています。自分発信より、周りとの繋がりや流れの中で、面白いことを立ち上げていくとこができています。
Lei:肩書きにすると「クリエイティブディレクター」ということになるんでしょうか?
剛:こういう時に肩書きがすごく困るんです(笑)。クリエイティブディレクターって、ちょっと濁らせた役職名じゃないですか。ただ、事業ごとに僕の役割は変わるので、ざっくりとクリエイティブディレクターということでまとめてもらうことが多いですね。そういう肩書きがないとカッコつかない年齢にもなってきたので(笑)、今はそういう呼ばれ方をすることが増えています。
Lei:お仕事をする上で、大切にされていることはありますか?
剛:今お話しした通り、"繋がり"ですかね。幸い、今進行している事業がまだ規模がそこまで大きくないというのもあって、自分の知っている人たちの中で、面白いことを形にできています。もちろん、これからさらに大きくさせていくには、またその先のステップが必要だと思うんですが、今は僕が信頼している人にお願いして、その先にいる人たちもまた信頼できる人にお願いして...そんなふうに、信頼の繋がりを大切にしています。
Lei:今日はMEQRIの商品から好きなアイテムを選んでいただき、私服でスタイリングをしていただきました!今日のスタイリングのテーマやこだわりを教えてください。
剛:「攻殻機動隊」のロンTですけど、作品に無理に合わせようとせず、普段通りの格好で来ました。
Lei:「攻殻機動隊」を全面にというより、ナチュラルなスタイルで素敵です。「攻殻機動隊 Long Sleeve Tee DEEP DIVE」を選んでいただいた理由や、お気に入りポイントは?
剛:実は好きな作品のアニメTシャツは持っているんですけど、結局着ないことが多くて。でも「攻殻機動隊 Long Sleeve Tee DEEP DIVE」はデザインが素敵で、普段から合わせやすいアイテムなので気に入っています。
Lei:普段のご自身のスタイルでのこだわりはありますか?
剛:アパレルで働いていたのに、実はあまりファッションに敏感じゃないんです。流行や、お洒落だからで新しい物に手を出すより、さっきお話ししたように、繋がりがある友人のやっているブランドが好きです。信頼している人が作っているからこそ信頼できますね。
Lei:剛さんのスタイルに影響を与えたカルチャーやご自身のルーツはありますか?
剛:洋服のことだとアパレルをやっていた時のお客さんが参考になってるかも。「この人はこういう感じだから、こういう服が似合うんだな」とかそういうのを感じていたんです。
今、自分が「これがいいだろう」と思えるスタイルとか立ち位置っていうのは、たぶんそうやっていろんなお客さんを見てきたからこそ、自然と定まってきたんだと思います。
Lei:外側だけじゃなく、内面からでる雰囲気も感じ取っているからこそできることですよね。
剛:客観視が自分の得意分野だと思っていて、例えば同じTシャツを10人が着たとしても10人とも雰囲気が違うわけじゃないですか。流行ってるからって、それをみんなが着るっていうのは、よくあることだと思うんです。でもやっぱり、本当にその人に似合う服って、やっぱり客観的な視点で見てこそ見えてくるものがあると思うんです。「こっちの方がその人らしい」とか、そういう提案ができる視点は、昔から自分の中にありました。それを自分にも当てはめています。
Lei:そのお話をお伺いしていると、無地のブランドの『Knuu』と繋がってきそうだと思いました。
剛:そうですね。『Knuu』に関しては作り手側や発信する側にいるんです。信頼できる人達と「ベーシックで、毎日これ着てればいいじゃん」っていう服を一緒に作ろうっていうコンセプトでやっていて。だったら本当に、自分が毎日着る服が作れるなっていう手応えもあって、自信を持ってお送りできています。
Lei:色んなブランドや色んな服が生まれてる時代じゃないですか。「これ、いつ着るんだろう?」って思うくらい派手な服や、値段はすごく安いけど質がよくない服とか。そんな中で、あえて無地のブランドを立ち上げたというのは、すごく意味のあることだと感じます。
剛:このブランドって、ボディとしても使えることも見越したブランドなんです。アニメのグラフィックがプリントできたり、アイドルのグッズとかにも使ってもらえたらいいなと思うし、服が好きな人達だけじゃなくて幅広く誰にでも着てもらえるブランドになればいいなと思っています。僕はお洋服に敏感じゃないので、それが自分らしいなと思います。
Lei:「攻殻機動隊」との出会いはいつ頃で、どのようなきっかけだったのでしょうか?
剛:高校に入るまでは、ずっとサッカー少年だったんですけど、高校からちょっと変わった学校に進んだんです。専門学校でも普通の高校でもない、ちょっと文化寄りの学校だったんです。そこで出会った友達たちは個性的で、色んなタイプの人がいたんです。高校1年生の頃に仲良くなった友達から、高円寺のミニシアターで『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』の再上映があるから観に行かないかと誘われたんです。それが、僕にとって「攻殻機動隊」との初めての出会いでした。
正直、観た当時は意味がわからなかったです。高校1年のサッカー少年にとっては、難しすぎて。でも、映像の雰囲気とか、「人形使い」との会話とか、なんかすごく衝撃を受けたんですよ。これはなんだったんだろう?と「攻殻機動隊」の情報を求めてその足で地元だった中野ブロードウェイに行きました。そこで原作漫画に出会って、原作も読んだんですけどやっぱり意味がわからなかったんです。
でも、読んでいる自分がみんなよりも先を行ってる感じがして、難しいながらも解釈して自分のものにしていました。
Lei:そこから他の作品もご覧になられていったんですか?
剛:そうです。当時ちょうどテレビシリーズが始まってて、友達がDVDを持っていたので借りて観たら、テレビアニメの方がわかりやすかったんですよ。やっぱりこの作品はすごいんだと思いました。学生時代には好きなアニメを聞かれたら「攻殻機動隊」って答えるような人になっていました。
Lei:中でも好きなシリーズはありますか?
剛:一番最初にアニメとして公開された『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』はやっぱり印象的なので殿堂入りしているんですけど、テレビシリーズの『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』と『攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG』の長編続編の『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』も好きです。当時久しぶりに新作が出て嬉しかったんです。観てみたらちゃんとしっかり「攻殻機動隊」らしい作品で。その間に声優さんが変わったりしていたんですが、この作品はオリジナルの声優さんでそれも嬉しかったですね。
Lei:初めて観た当時と比べて、改めて作品を観たときに、感じ方や視点に変化はありましたか?
剛:僕おっさんなので、時代が変わってきたのはそれなりに見ているんですよ。最近だと『攻殻機動隊 SAC_2045』とか3Dの作品を観ていると、AIとか義体化とか昔よりすんなり入ってきやすいなと思いますね。
原作は80年代の作品で、アニメも90年代後半に公開されているのに、今より先のことが描かれているところが本当にすごいですよね。しかも原作に忠実。本当に80年代に考えられたのかと考えながら観るとより面白いです。
Lei:印象的なシーンやセリフはありますか?
剛:一番印象的なのは少佐(草薙素子)のセリフ「サイトー!そいつをよこせー!!」ですね。好きな人はみんな名シーンだと言うんですが、少佐が初めて人間らしくめちゃくちゃキレるシーンなんです。
Lei:好きなキャラクターとその理由は?
剛:トグサが好きです。トグサはどこか間抜けなところがあって、毎作品大体ハッキングされてみんなに迷惑かけちゃうんです。おっちょこちょいっていうか人間っぽいところが好きです。
Lei:お仕事や日常の中で、「攻殻機動隊」から影響を受けたとこはありますか?
剛:少佐みたいなリーダーシップってすごいなと思っているんです。僕にはできないなと。一つの組織としてリーダーとか、トグサが一番最初に現場に行って、ネットでイシカワが調べるみたいな役割があるじゃないですか。そういう役割を自分の会社に置き換えて考えた時に自分のポジションはなんだろうって友達と話したことがあります。役割分担としてもすごく明確にキャラクターが配置されていて、そういうところは、今の自分の仕事にもつながっている感覚がありますね。
Lei:「攻殻機動隊」の描いた未来と、現在を比べたときにリンクする点や「現実になった」と感じる部分はありますか?
剛:まだ現実にはなってないけど、タチコマが色んな情報を取り入れすぎてある意味暴走するシーンがあるんです。タチコマはすごく可愛く描かれているけど、それって怖いことだと思いました。その後、タチコマの情報を再起動して0に戻す回があるんですけど、きっとこういう機械が色々覚えすぎちゃって危なくなるみたいなことが現実に起きるんだろうなと思います。
Lei:確かに現実に起こりそうです...。最近機械に記憶させる代わりに自分が記憶できる量がすごく減ってきている気がしています。
剛:そうですね。自分の記憶や情報を機械に流して、自分にとって一番使いやすい形にしていくわけじゃないですか。でもそれをやりすぎて機械側がこっちの情報を持ちすぎちゃった時に勝手によかれと思って機械が動き始めちゃう...なんて未来が来たら怖いなと思うことはあります。
Lei:では最後に「攻殻機動隊」の魅力は?
剛:「攻殻機動隊」は原作が強すぎて一生使える題材だと思ってるんです。僕が初めて観たのはもう25年以上前なんですけど、作品自体は80年代に生まれてるんですよね。だけど今も全然色あせてなくて、さらに来年も新しいアニメが出るのがめちゃくちゃ楽しみです。新しい世代がそれぞれの視点で原作を解釈し、毎回アップグレードして作品を生み出している。それが「攻殻機動隊」シリーズの最大の魅力だと思います。
Lei:ありがとうございました!
畠山剛
Instagram @tsuyoshi_hatakeyama
クリエイティブディレクター
駒沢のコーヒー&ベイクスの〈 TONE 〉、アートギャラリー〈 e2 gallery 〉をディレクション。東京発のブランド〈 Knuu 〉の立ち上げに参加するなどアパレル業界でも活躍している。
Lei
Instagram @leipooon
1997年、兵庫県出身。MEQRI JOURNAL ディレクター。13歳からタレントとして活動後、2022年に自身のブランド『Margarines』をスタートしデザインやディレクション全てを行う。同年、クリエイティブスタジオ『studiolab404.com』の立ち上げと共にメンバーとして加入。
着用アイテム
攻殻機動隊 Long Sleeve Tee DEEP DIVE
着用者身長: 178cm
着用サイズ: XL